SHIZUKA NA NIKKI

文系大学生が思ったことを駄文乱文で書き綴るブログです。

ユニクロアンドルメールに関して(続)

もう何度も似たような内容で申し訳ないです…。


なにせ、ユニクロアンドルメールは、僕の思想発想に近いものがあって、ハイデザインを手頃な価格に落とし込んでくれたおかげで、珍しく服買いまくりですw


まとまりのない話をつらつらと書かせてください!!!!


【1】個人的おすすめコーディネート(メンズ)

セットアップはいいなあ…なんて思いますが、僕には残念ながらジャケットが合わず…。理由は簡単。まず筋トレで低身長なのに肩幅・胸背中の厚みがあるが故に、Sだとピチピチ、Mだと丈が長すぎるという問題がコットンツイルジャケットにはあったのです。さらなる問題として…肩幅を広めに取ってあるシアサッカージャケットなどでも、筋トレで僧帽筋が隆起してきたために肩がなで肩気味になって、その部分がちょっと捻じれシワになっちゃうんですよ。そこで考えたわけです。


カーディガンをジャケット代わりにすればいいんじゃないか!


と言うわけで、ユニルメカーディガン(ネイビー69)+コットンツイルイージーパンツorコットンツイル短パン(ネイビー68)でセットアップができちゃう!


ん?と思われるかもしれないですが、色系統がかなり近く、ぱっと見同じ色にしか見えないので、おすすめセットアップですよ。何がいいって、見た目の統一感。あとカーディガン自体伸縮するので、ジャケットで生じた捻じれシワといった問題は存在しません。体の馴染むようなラインのカーディガンですので、体をさりげにアピールしたいマッチョだけど上品派(?)の方にもおすすめ。


ユニクロオンリーでこれをベースにしたコーディネイトを考えてみますと、

⑴トップス:白Tシャツ、シューズ:茶

⑵トップス:白Tシャツ、シューズ:白

⑶トップス:ユニルメオックスフォード(グレー)、…

てな感じになります。


【2】ユニルメ・シーズンSSのコーディネートの難しさと彼らの意図(メンズの場合)

シーズンFW/AWにも増して、色のこだわりがよく見えた今シーズン作品。色がやや特殊なことで、色を考えるコーディネイトが難しく感じられるのは私だけではないはず…(そう願ってます汗)メンズで言えば、たびたび言及しているネイビーのカーディガン。グレーのオックスフォードシャツ。ネイビーのコットンツイルセットアップなどなど…(これらはここで何回紹介すれば気が済むんだっていうツッコミはやめてください…)。いずれも緑がかっていることで、単品+他の会社の製品と組み合わせることを若干難しくしているように思えます。勿論、トップスもボトムスも手持ちの同色の白+ユニルメのジャケット、なんてことは出来ますけど、意外に色が原因でコーディネイトが制約されているように感じませんか?

 まさにこの部分にユニクロの思惑があると僕はみます。

 本家のルメールミニマリズムの最先端を行くブランドとして、同色コーデを念頭に置いたラインナップをしているように見えます。それをユニクロでも同じようにしようとすれば何が起こるか。そう、セットアップ買いを促進させるという策略なのではないかと僕は勘繰ってしまいます(適当)。ユニクロにとっては、ファッション界でマス層のリーダーにセットアップ的なものを手軽に買えると印象付けることでブランドの底上げを図り、マス層も、あ、セットアップいいかもなどと思わせるわけです。つまりはトレンドリーダーにもマス層にもウケのいい戦略を立案した。という訳でしょう。ただし、この戦略は正直失敗したとも見えなくはありません。まずコスパとデザイン性に◯とみた僕みたいな人ならいいですが、まずユニクロの購買層と買う品物の内容を鑑みる必要があるように思えてなりません。ハイブランド志向の人たちからすれば、マス層にすり寄った結果、素材がいまいちだという人は数多くいました。他方、マス層でユニクロでまとめ買いするという志向の人ってどれだけいるのでしょう?大体、安くてそこそこの品質だから買うのであって、おしゃれのためにユニクロコーデ!だなんて志向の人はごく少数派。しかもルメールはセットアップを前提としたような、同色コーデに近い志向ですから、一つだけ買うっていうのが難しい。つまりは、ユニクロの戦略はマスとトレンドリーダー層との間に板挟みになってしまったという訳ではないでしょうか?そのズレを示すのは、セットアップ商品があって、そのアウターとボトムスとの在庫差かもしれません。

よく考えてみると、セットアップに魅力をどれだけ抱いている人がいるでしょうか?ルメールのどこがおしゃれで上品だと感じるでしょうか?美術なりプロダクトデザインなり、芸術に目のある人ならすぐにわかるはずです。余計な色も形もない、引き算の美学がそこにはあるということに。ただ、マス層は違うのです。普通の人は足し算の発想です。どの色にどの色を足せば見栄えが良くなるとか、どの光らせものを身につければいいだとか。ユニクロルメールとのコラボで発信するべきは、本来はセットアップの魅力、ミニマリズム的な引き算の美学を発信することだと僕は思います。

 マス層は単品単位で品物を見ることへの対策をなおざりにした結果、今の虐殺価格の惨状を招いてしまった。売れ残ったコットンツイル素材が泣いていますよ。ルメールが2シーズンで契約を切ったのはそこにあるのではないでしょうか?


なにはともあれ、ルメールのデザイン観を再現しようとコーディネイトに頭を使うっていうのは悪くはないでしょう。セットアップでなくとも、単品商品としてのコットンツイルストライプ半袖シャツ。ルメール氏らはどういう経緯であれをつくったのか?ナイキのエアマックススニーカーと組み合わせるために、ダボダボのピエロにしか見えないズボンと組み合わせるために作ったのでしょうか?美しいことへの美学の感性を磨くことの難しさを私たちに突きつけているのが、今回のコラボであり、ファッションはやっぱり難しいのかなあと感じてしまう夜でした。


【追記:以前、イージーパンツ類は165cm代には合わない。と書かせていただきましたが、記事からもおわかりの通り、僕はコットンツイル〜を買いました。その判断基準としては、やはりセットアップとして成立させるには重要な要素だとの位置付けからです。裾上げをして買ってみた印象としては、まず製品のつくり上、ぱっと見では目にはつきませんが裾上げ部分にシワができてしまいます。他方で、僕の場合はロールアップを前提に購入したため、むしろ裾上げをしたことでロール回数が1-2回で済むので、ビジュアル的にはちゃんと成立します。シルエットはやはり緩めですが、スキニーのような尻・太もも周りの締め付け感は皆無ですし、かといってダボダボし過ぎていないので意外といいかもです。この際、普通のズボンと同じ感覚で履くと、股の位置がだいぶ低く見えてしまうため、ハイウエスト気味に履く必要があります(そもそも本品は股が深めに作られている)。またポケットには基本何も突っ込まない、突っ込むにしても薄いハンカチ程度にしておいて、不用意に横の広がりを見せてしまうことで腰の低さが露呈しないように気をつける必要があります。裾上げの際、気をつけておきたいことも書かせてもらいますと、ベルトではなくて、ウエストゴムで固定をするので、採寸の際にはそこに留意しておくべきです。低身長の場合、足を長く見せるのだから、若干ハイウエスト気味に履いた段階で採寸してもらうとかの注意は必要です。また購入後も、直接アイロンがけをしない旨の表示がありますので、布あてを使うために若干掛けにくいです。着用して思うのは、やはりこのイージーパンツとユニルメ以外のシャツ・ジャケットとの組み合わせが難しい・色にこだわるとできないという汎用性の狭さです。確かに生地は薄いのでピンとしたハリが足りないという指摘はわかりますが、それ以上に着こなしの制約が大きいのがこのイージーパンツの難しさかもしれません。


【追記2:僕は正直白状すれば、このユニルメコラボのデザイン性に惚れてかなりお金を出してしまいました。ですが、スリッポンで露呈した短期コスパVS長期コスパ論など、人の立場はさまざまであるので、僕は積極的にこれがいいとか言える立場にはありません。結局は、本人の志向によるものですから、あくまでも自身の目で見て、コーディネイトを想像して、それで可否を判断することが肝要だと思います。正直、通常ユニクロの商品は魅力的に見えません。何故なら色がおかしくて、こだわりが見えないからです。ユニクロはいつもシルエット・色、このいずれかが欠けていて、僕は基本ユニクロではエアリズムインナー・靴下・基本色のズボン程度しか買いません。それがコラボで一気に解消されたので買っただけのことです。

もしもポロシャツがペラペラで、だけど通常のユニクロラインの色が下品だと思うなら、名門のラコステの物を買うことをお勧めします(笑)。丈夫さ、色彩、シルエット。長く愛されてきた歴史が持つ重みを実感できますので。というように、自身のこだわりに沿ったほうがいいのかもしれませんね。誰かの意見を鵜呑みにし過ぎて、ファッション消費の記号に必要以上に囚われるのは良くないことです。


【追記3:追記だらけで申し訳ないです…ファッションの難しさを云々、と言うのは、ルメール氏らはどういう意図を持って作ったか、ということがまず原点でしょう。ルメール氏はSSコレクションは、1960年代のフレンチニューウェーブ映画からインスピレーションを得た、と公言していますよね。簡単に言えば、ヌーベルバーグ監督作品あたりの事を指しているのでしょう。ここでまず着る側にも素養・教養が試されているのは、これまでのユニクロにはあまり意識されてこなかった視点かもしれませんね。ヘリテイジに尊敬の念を持ちつつも新しいエッセンスを足していく、と言うのは、何も服飾に限らず一流デザイナーなら共通する発想です。もしもこの事に気付いた「教養ある方」は、同じシャツブルゾンでも、コットンツイルとシャンブレーとでは用法が異なる事に気づくかもしれません。確かにセットアップとしてもチョイスできるものですが、シャンブレーの場合はひょっとしたら下に短パンを、インナーは肌着かTシャツ、あるいは何も着用せずに腕を捲くるのを意図しているのかもしれません。ユニルメシャンブレーとヌーベルバーグ、これについて既に素晴らしい考察を書かれた方がいますので、ここにURLを貼らせていただきます。

http://sakurais3.exblog.jp/25665974/


【追記4:ルメールUNIQLO Uのアートディレクターに就任することになったようです。私が上述した予想は外れた形となってしまいましたが、記載当時の正直な感想ということで修正せず残しておくことにします。それにしても、さらにユニクロのシルエットが洗練される…と思うと興味深いところがあります。